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Mrs. Little December

なにか考えたり、なにか読んだり、どこかに行ったり。

(2)うつ病になるとできなくなること――仕事と日常生活

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わたしのうつ病が本格化したのは1年ほど前のことである。それまでは毎日なんともいえない憂鬱な気持ちを抱えながら、ただダラダラと怠慢な日々を過ごしていただけだったのが、はじめてフルタイムの仕事に就いて1年あまりで突如悪化した。

 

うつ病と仕事

 

そのころ、わたしは友人の会社で事務職としてフルタイム勤務をしていた。うつ病よりもパニック障害のほうが深刻で、1人で1歩も外を出歩けない、電車に乗ることができない、混雑した場所に行けないなど、とにかく様々な問題を抱えていたが、幸い抑うつ症状はわたしを行動不能にするほどのものではなかった。それが、ある日突然、爆発を起こしたかのように典型的な抑うつ症状が現れた。出勤しても今まで出来ていた仕事ができず、メールの返信に3分かかっていたのが、ゆうに10分以上かかるようになった。定期的に吐き気に襲われて何度もトイレに駆け込むようにもなり、煙草休憩のたびにベランダで訳もなく泣いた。うつ病というのは緩やかに育っていくものではなく、「ある日突然」自分がダメになる、そんなものだった。わたしのうつ病は軽度のものから一転、重度のものになっていた。

 

うつ病と日常生活

 

うつ病が影響を及ぼしたのは仕事だけではなかった。日常生活が送れなくなる、という話はインターネット上によく出回っているはずだが、実際にその通りになる。ベッドから起き上がることができなかったり、意味もなく突然号泣したり、何もかもが絶望的に見えて、世界に存在しているのは自分1人であるかのような孤独感に苛まれる。このフェーズに入ると家事などはもってのほかで、もっぱらお惣菜やインスタント食品で済ませるか、酷いときは食べることすら億劫になるので、何も摂取せずとにかく横になっている。「家事が嫌だからうつ病を盾にしている」のでは決してなく、休日も楽しむことはおろか、家から出ることもできない。この頃のわたしは、トイレに行くといったタスクですら、エベレストを登る気持ちで臨まねばならなかった。

 

うつ病と戦うためにはサポートが必要不可欠

 

こうなってしまうと、もうお金を稼ぐことも出来ないし、自分の身の回りのこと――特に食事――は1人で出来なくなる。重度のうつ病患者が、自身の病気と向き合い、治療に専念するためには、家族やあなたを大切に思ってくれている人からのサポートが何よりも必要不可欠である。金銭面や、生活面での憂いを一時的に無くしてもらわなければ、うつ病患者がその底なし沼から抜け出すのは大変な道のりになる(もちろん無理ではないかもしれないが、無理に近いとわたしは思っている)。

 

もし、あなたが今うつ病に悩んでいるのであれば、周りの人々にうつ病についての本やパンフレットを配って、理解を深めてもらってほしい。現実、傍から見たらただのニートのような病気に理解を示してくれる人間は少ないのが現状だが、それでも最低限、休職や退職による金銭面だけでも、親などに工面してもらうのが良いだろう。わたしは諸事情で利用できなかったが、障害年金も利用価値が大いにある。またもし、あなたの親族や大切な人がうつ病のような症状で悩んでいるのであれば、やはりうつ病についての理解をまず深めて欲しい。出来る限り科学的な面からうつ病を説明する本を一冊でも読めば、これがただの「気持ちの問題」ではないことに気づけるはずだ。重度のうつ病の治療において重要なのは、どれだけ病気を理解し、サポートしてくれる人間が周囲にいるか、この一点につきるのである。

 

(3)に続く

 

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